彼女が恥らう姿が好きだ。
恥じらいながら、それでも欲望に負けてしまう、
素直な姿がたまらなく好きだ。
サディストとは違うと思っているが
俺自身は辱めなどで快感を感じることは絶対に無い。
痛いのはイヤだ。
自分が痛みを与えるのもいやだし、逆も然り。
彼女の淫らさと、人としての葛藤を
目の前で見れることが、俺を性的に興奮させる。
そのための工夫なら、いくらでも労力は惜しまない。
アダルトショップに行くと、新商品が並んでいる。
彼女はバイブレーターでもディルドでも、
あまり大きいものは好まない。
遠隔操作でスイッチをON/OFFに出来る、
小さなバイブレーターを購入した。
手渡す瞬間が好きだ。
堂々と、恥らうことなく、日の光にさらす小さな卵。
彼女は既に知っている。どうすればいいかを。
そして、そのために一瞬で赤面する。
身体は緊張と期待でこわばり、視線は動揺して
左右四方八方に揺れ動く。
だが、目の光は好色に光り輝き、
まるで涙を浮かべているようだ。
支度を済ませた彼女を横に、ゆっくりと街を歩き出す。
彼女の右手は既に汗ばんでいる。
予測をしている間に振動させることは無い。
彼女の油断を狙う。
いや・・・むしろ、動かさなくても、いい。
両腿の、更に内側の襞にこっそりと収まる
小さな異物を常に感じながら歩いていけ。
内部をすべすべした表面に擦られて
それは些細な刺激だけれども、いつ自分の意思に反して
大波をもたらすか、全くわからないのだ。
動きがもたらす快感を知っていればいるほど、
期待はいや増す。
朱色に染まる耳を見下ろしながら、
いまだスイッチを押さない俺。
彼女の一歩一歩の歩みは遅く、
じれったさと俺に対する焦燥感を、左半身に強く感じる。
それでいい。
体中の感覚が、下腹部の一点に集中することなど
本当は稀なことだからこそ、もっと焦れろ。
東京の川縁は、綺麗に舗装がされた遊歩道が多く存在する。
広い川幅を十分に使って、水上バスや観光船、屋形船が
行き交う様は、見ているだけでも楽しいものだ。
ベンチに腰掛けるように彼女に伝えると、
緊張が解けたのか、何も言わずにストンと座った。
夕景の川縁は美しい。
藍色に染まり行く空と、残照をきらきらと反射させる川面。
自然のオレンジ色から、蛍光灯の白や赤や青の、
人工の光に満ちてくる。寒々しいが、俺は大好きだ。
彼女を放って、しばし光のグラデーションを堪能する。
彼女を川面に向かせたまま、
膝に乗せ、ロングスカートを下からまさぐる。
内腿に滴り落ちていた液が、足全体を冷たくさせている。
襞から掘り出した小さな卵は、体温以上に熱くなっている。
「・・・どうして、動かさなかったの」
答えることはせず、
俺の硬くなったものを、彼女の中に差し込む。
スカートの内側で大きく足を開き、
俺を受け入れた彼女の口から漏れる歓喜の吐息。
目の前には、屋形船の赤い提灯がぼんやりと揺れている。
「ほら、見せてやれよ」
彼女の身体が動揺で揺れる。
だが、俺のモノは彼女から抜けない。
「動かして欲しいんだろう?だったら見せてやれよ」
スカートの端を持つ彼女の手が震える。
さあ。
舞台の幕を、自分で開けろ。
快感は、自分で選び取れ。
RIVERSIDE SHOW